9.オーディオに夢中だった頃


懐かしいセピア色の思い出

この30年間に、100を超えるオーディオルームを訪問しました。スピーカーでは、タンノイはVLZゴールド、スターリング、ヨークゴールド、コーナーゴールド、GRFオリジナル、メモリー、ウエストミンスター、オートグラフオリジナル、JBLでは、パラゴン、オリンパス、4343、4350、ボザーク、クリプッシュホーン、パトリシアン、ヴァイタボックス、マッキントッシュXRT20、アルテックA−5、A−7、ウエスタン、自作ホーンスピーカー、アンプでは、マッキントッシュ、マランツ、アキュフェーズ、クレル、上杉、マークレビンソン、チェロ、ラックス、スレッショルド、自作真空管、300B、211、ウエスタンなどを使用している愛好家を訪問し、これらの装置で音楽を聴いたり、研ぎ澄まされた音を聴き、多くの勉強になりました。そうして、オーディオを通して多くの友人を得ることができました。

しかし、これらの高級な装置以外に、心に響く音楽ややさしく味わいのある音、その人が苦労して出した、聴く者が心の琴線に触れる装置に出会いました。それは、タンノイVLZで静かに室内楽を楽しむK氏、スペンドールBC−2から端正なチェンバロの調べを聴かせたA氏、田舎でカンタベリーより熱いJAZZを聴かせたT氏、スターリングから繊細な弦を聴かせてくれたH氏、グッドマンAXOM80から麻薬的な弦を聴かせたO氏などがあります。これらの方々は、共通して素直な音がしています。バランスの良い素晴らしい音楽性に富む音に出会うことができました。

このように、色々なスピーカーと出会い、それ以上に多くの素直で暖かい人々に出会うこができ、多くの事を学ぶことができ、オーディオは素晴らしいと思っています。 オーディオとは、各自が持っているスピーカーから、こつこつ努力して、やっと出てきた、心のなごむ音楽や絶妙な音は、音楽性に溢れる音で鳴っています。今、手元にある装置に感謝して、とことん工夫していけば、どの装置からでも美音は奏でられると思いました。

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